ICMセンサとは

被膜を持つ金属の腐食、塗膜の劣化などの挙動を交流インピーダンス計測。異種金属接触腐食の電流を精度よく連続モニタリング可能。
板状、同心円状、櫛型状など2つの電極を対にしたセンサを用いた大気腐食モニタリングが一般的に行われています。2つの電極の幅、間隔、向かい合せの長さが測定精度に大きく影響するため、機械加工及び精度が課題となっていました。それらの課題を克服するため、渦巻形状の電極としています。

センサの種類

ICMセンサ

  • 渦巻形状の電極で測定精度向上
  • ねじ止め固定可能!

同心円センサ

  • すきま腐食を抑制するため電極側面は電着塗装を施しています

外観・構造

電極幅を1mmとした渦巻形状における回転方向の動きを抑制するための
フランジ構造を有し、電極間距離を0.1mmとしています。この形状により、取り付け角度の方向依存性がなくなり、腐食挙動を平均的に捉えられます。
電極間の隙間にはエポキシ樹脂を充填し、事前に金属の表面処理を行うことによって、すき間腐食の発生を抑制しています。

仕様

材料

炭素鋼、ステンレス鋼、アルミ合金、マグネシウム合金など ※ご支給材より作製可能(要相談)


電極の表面積

1cm² × 2個


リード線 

1.5m 電極のフランジ部の側面に接合 ※長さや仕様変更可能(要相談)


測定機器

・腐食モニター SICM-714B、SICM-718Bなど(インピーダンス計測)
・ACMロガー SACM-312B/314B、SACM-30Fなど(ガルバニック電流計測)


寿命(目安)

大気環境…1年以上 ※環境に合わせて仕様変更可能


耐熱温度

センサ…150℃ リード線…60℃
※耐熱仕様に変更可能

導入事例

塗膜

塗膜劣化や塗膜下腐食の挙動を解明できます

配管

異種金属間のガルバニック腐食を測定可能

海水による塩害調査に使用可能です

高架下などに設置実績があります

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